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2004年3月

2004年3月29日 (月)

■小泉「日本州知事」説

もう、少し前のことになるが、友人と話したときに
「小泉首相を米国の日本州知事だと考えると
わかりやすい」と言われた。
米国追従型の政策が目立つね、という話を
していたときのことだ。

なるほど。

確かに昔から米軍基地もあることだし、
「国民国家」という概念、あるいは
「国民主権」にもとづく「民主主義」という制度を
信用しているかぎりは、属州とか属国という
とらえ方は受け入れられないだろう。

しかし一方で、今の政治や経済政策の
中枢部分を、自分たち国民が支配していると
感じている人は少ないだろう。
非常に巧妙なしくみで、ごく一部の誰かに
牛耳られていると、誰もがうすうす感じている
のではないか。


「日本州知事」説が友人のオリジナルなのか、
はたまた別の誰かの説なのかは確かめていないが、
私たちが日本社会と国際社会を見るときの
枠組みとして、鋭い視点を与えてくれる。■

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2004年3月16日 (火)

■社会の結び目

社会の結び目の1つでありたい--
昨年結婚したとき、披露宴のお開きのあいさつで
使った言葉だ。

結婚式・披露宴・2次会という一連のイベントに
至る数ヶ月間のあれやこれやを通じて、
「結婚」というのは、
自分たち2人が結ばれるだけではなくて、
それぞれの家族や友人たちとのつながり
全体の中に、2人の結びつきを位置づける
プロセスなんだな、と感じていたからだ。


今の日本社会は社会の紐帯のほころびが目立つ。
そのせいで暴力的な犯罪が増えている面もある。
確かに、しがらみの強いムラ社会は窮屈なので、
個人の自由を大切にする都市型の社会が望ましいと
思う。しかし、無秩序すぎる面もある。

これからはムラ社会的なものとは異なる、
自由を確保しつつ秩序も維持できるかたちで
個人個人が結びつく社会に、
何年かかけて移行していかなくてはならないと思う。

例えば僕は昨年会社を退職して、フリーランス
あるいはフリーエージェントのような立場で、
複数の会社と契約して仕事をするようになった。
一昔前までは終身雇用が当たり前だったが、
今では転職は当たり前、さらに僕のような仕事の
スタイルも急速に増えている。

これは、以前はムラ社会並みに安定的・継続的だが、
同時に拘束的でもある結びつきだったものが、
自由度の高いものになった例である。
しかしそれと引き換えに
職と仕事上の人間関係が不安定になる面もある。

こうした変化の中で「結婚」は、まだ日本では、
比較的安定した長期的関係が期待できる結びつきだ。
それだけに社会の結び目としての役割は大きいと思う。


しかし裏返して言うと(当たり前のことだが)、
「結び目」は結婚だけではない。
さまざまなつながりの中で結び目としての役割を
果たしたい、という願いと意志と責任感をこめて、
このブログサイトを「社会の結び目」と名づけた。■

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