営業リーダーの使命は「部下育成」
山本藤光(コラボプラン代表)著 「人間系ナレッジ・マネジメント」
たまたま知り合った同業の方からいただいた本。
思いのほか私の考えにフィットする内容で、学ぶところがものすごく多い。
営業の人材育成には研修だけでは不十分で、上司の営業同行によるきちんとしたOJTが最も効果的だ、と主張する。
私の独断だが、この本の圧巻は次の部分。
営業リーダーの使命を、未だに「業績向上」としている企業がある。時代遅れも甚だしい。大切なのは「部下育成」である。そちらにフォーカスを充てなければならない。心配することはない。自動的に、業績はついてくるのだから。(p.194)
これは目からウロコものだ。私を含め、日頃から人材育成の重要性を強調する立場の人間でも、この単純な優先順位を見過ごしていたのではないか?
上司の仕事としては、部下育成が業績向上よりも先なのだ。
もちろん、業績向上に結びつかない育成はピント外れであるし、完全な個人プレーではなく、部下どうしの協力関係なども大切だ。そうした内容にもきちんと触れられている。
著者の製薬会社でのMR育成経験をベースに書かれているが、他の営業職の育成にも広く適用できる。お勧めの一冊。
| 固定リンク
「a 人材育成・学習支援」カテゴリの記事
- 教育の機会不平等を「やむをえない」で済ませてよいか?(2018.04.16)
- 「ダイアローグ 対話する組織」(2009.04.24)
- ヒトを活用することの対価と「人才」(2009.04.14)
- 財務諸表をどこまでわかりたいか?(2009.03.13)
- 研修の効果が持続しないのは・・・?(2009.03.10)
「j 本の紹介・お勧め本」カテゴリの記事
- 「フリー 〈無料〉からお金を生み出す新戦略」(2010.03.02)
- 「対話流」(2009.07.22)
- 「『チーム脳』のつくり方」(2009.05.26)
- 「コピー用紙の裏は使うな!」(2009.05.26)
- 「日本でいちばん大切にしたい会社」(2009.05.05)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント