GDP▲12.7%の衝撃と注意、そして問いかけ
今日(2/16・月)の夕刊の見出しには、「GDPマイナス12.7%」の文字が躍りました。(日経新聞)
衝撃的な値であることは言うまでもありませんが、「12.7%」という数字には注意を要します。
「2008年10−12月期 実質成長率 前期比 年率換算」が12.7%の減少なのです。「年率換算」というのは曲者で、このペースで1年間続いたら、という値です。
四半期の「前期比」は3.3%減。これを階段の1段(の段差)とすると、もう3段同じ階段を下りたら、合計4段つまり1年で「12.7%減」になるよ、という値です。
経済活動の水準としてむしろ注目すべきは、今後の半年から1年ぐらいの落ち込みのペースだと思われます。
さて「未曾有の」とか「100年に1度の」とかいう枕言葉がつく、今回の経済危機・不況ですが、直面する私たちはどう対応すればよいのでしょうか?
目前に雇用や生活、資金繰りの危機的状況があれば、なんとか対応するだけで精一杯かもしれません。
しかし、もし、まだ本当に危機的な状況でなければ、今のうちに考えておきたいです。
「10年後に振り返ってみたとして、この経済危機はどんなターニングポイントになっているだろうか?」と。
わが社のビジネスにとって
自分や家族の生活にとって
日本と他の国々の関係にとって
社会・経済の支配的な価値観にとって
組織や人間関係のあり方にとって
・・・
あなたはどんな視点で、この問いを発しますか?
なんにせよ、そこから遡って、現在の危機に向き合うことが大切だと思うのです。
(GDPについての参考記事)
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20090216AT3S1600216022009.html
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