財務諸表をどこまでわかりたいか?
財務会計の入門レベルの研修を提供していますが、最近の悩みは「果たして受講者は本当にわかりたいのか?」という疑問です。
ポストイット(R)を用いた演習などを通して、企業活動とBS,PL,CFの財務三表のつながり、三表それぞれのつながりが「わかる」ための工夫をしており、受講者からも高い評価をいただいています。
しかし。
1日の研修だと、あまり「わかる」に時間をかけると「使う」という本来の目的のウエイトが小さくなるのも事実です。かと言って、わからないまま使うのはとても危ういのも事実。ジレンマです。
また、上のような「つながり」は本を読んだだけではわかりにくいので、研修ではそこに力を入れるべきだという考えもあります。
そこで反省するのは、「わかるレベルを教える側の基準で定めていないか?」という点です。冒頭の疑問を正確に言い換えるなら、「果たして受講者は本当にそこまでわかりたいのか?(それより、もっと使えるようになりたいのではないか?)」となるでしょう。
受講者にも職務の差、経験の差、個人差などがあるので一概には言えませんが、もう少し「わかる」より「使う」のウエイトを高めてみようと考えています。
| 固定リンク
「i 思ったこと・考えたこと」カテゴリの記事
- 教育の機会不平等を「やむをえない」で済ませてよいか?(2018.04.16)
- 市場メカニズムがもたらす関心と責任感の狭域化を自覚せよ(2017.03.03)
- 「地球社会」のインパクト Impacts of the Global society(2016.04.04)
- 「アイバンラーメン」(2009.07.21)
- エコポイントに縛られない消費者(2009.06.01)
「a 人材育成・学習支援」カテゴリの記事
- 教育の機会不平等を「やむをえない」で済ませてよいか?(2018.04.16)
- 「ダイアローグ 対話する組織」(2009.04.24)
- ヒトを活用することの対価と「人才」(2009.04.14)
- 財務諸表をどこまでわかりたいか?(2009.03.13)
- 研修の効果が持続しないのは・・・?(2009.03.10)
「f 会計・財務」カテゴリの記事
- 自社株の取得(2010.12.21)
- 財務3表の1チャート化(2010.03.09)
- 2009年3月期の決算データ(2009.09.24)
- 2008年度に破綻した企業の安全性指標(2009.07.03)
- ROEを高めるには・・・(2009.06.25)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント