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2009年3月 6日 (金)

「働くことの意義を高める」

会社のウェブサイトで「経営理念」のご紹介をしていますが(※1)、実は少し長いので、もっと凝縮した表現はないものかと考えておりました。それがタイトルの言葉です。

「働くことの意義」とは何でしょうか?

ここですべて規定してしまうつもりはありませんが、基本的にはこんなことだと思っています。

1)働くことを通じて自分や同僚が成長すること
2)働くことを通じて才能を発見し、発揮すること
3)働くことからやりがいや充実感を得ること
4)働くことを通じて人間関係を築き、存在感を得ること
5)働くことで顧客や組織や自分自身に経済的な成果を生み出すこと

(ほかにもあれば、教えてください!)

ちなみに、「働くことの意義」は、「働きがい」のような本人の心理的な充実感だけではありません。才能の開花を通じた組織・社会への貢献もあります。仕事をきっかけにした人と人との深いつながりもありますし、株主にとっての経済的価値を生み出すことも含まれます。

こう考えると幅が広すぎて「いったい何をやるんですか?」という疑問がわくかもしれません。(笑)

しかし、そんな難しい話ではありません。基礎レベルの財務研修を例にみてみましょう。

まず、株式会社の「利益」の計算方法などを学ぶこと、より効果的に「利益」を生み出すための基礎になるので、働くことの経済的成果を高めるのに役立ちます。

また、財務諸表を通じて会社全体(連結グループ)の状態を知ることで、自分の部署の仕事の位置づけ、その方針などが理解しやすくなります。目の前の部分だけを見て仕事をするのと、全体像をイメージしながら仕事をするのとでは、働くことから得られるやりがいや充実感が違います(※2)。


さらに、大きな会社組織全体で1つの経営指標を目標として共有することは、「(ただ)同じグループで働いている人」との心理的距離を縮めないでしょうか?
これも財務諸表を学ぶことで得られる意義だと思います。

ほかにも、技術職や営業職で、それまで財務に触れてこなかった人が、学んだことをきっかけに経営的視点を持ち、気づかなかった才能を発揮し始めるかも知れません。

もっと直接的で劇的な方法もあるでしょう。しかし、まずは大きな絵を視野に入れながら、今できる「働くことの意義を高める」活動に取り組んでいくつもりです。


※1: 定款に記載している経営理念
働く人が能力を高めることができ、才能を発揮でき、充実感と存在感を得られ、そして経済的な成果も生み出せる、そんな職場・会社を増やすことを当会社の使命とする。

※2: 石切り職人の話が有名です。例えば、田坂広志氏のコラム

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