「コピー用紙の裏は使うな!」
コスト削減分野の本を探していて見つけた本。タイトルに軽さを感じていたのですが、思いのほかすばらしい!
コスト削減のテクニックに終始せず、現場を巻き込んだ組織マネジメントのあり方まで踏み込んだ奥深い内容です。
コスト削減には「調達改善」「運用改善」「設備改善」の順に取り組みなさい、という基本的な手法から、コスト削減の具体例も挙げてあって、テクニック面でも十分ヒントが得られます。
しかし特筆すべき特徴はもう一つの面、コスト削減に「現場」を巻き込むことで「現場力」を高めることができる、という主張です。具体的には5つの手法(ステップ)を挙げています。
1.「現場」に「経営」やコストを見せる
2.「現場」に徹底して任せる
3.「現場」が自ら効果の検証繰り返せるようにする
4.「現場」におけるコスト削減活動の成果を人事面でも評価する
5.「現場」にコスト削減活動の成果を直接分配する
ちなみに、コスト削減というとマイナスのイメージが付きまといますが、著者は人件費をコスト削減対象に含めません。むしろ、1〜5で現場を巻き込むことで、「現場力」を爆発させることができる、と説きます。
この考え方は、米国で言う「オープンブックマネジメント」と共通しています。まずは身近な「コスト削減」から始めると思えば、「オープンブックマネジメント」の導入のハードルが下がるのではないでしょうか?
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