2009年3月期の決算データ
財務指標の中でも、とくに収益性の指標は景気動向などによって変動します。「どれぐらいの値が目安か?」と質問されて答えにくい理由の一つです。
最新の値はどうなっているのでしょう?
東京証券取引所(1部、2部、マザーズ)上場企業の決算データから、主要な指標をピックアップしました。
《ポイント》
1) ROEは、製造業がマイナス、非製造業が5%
製造業のROEがマイナスに転落したのが目立ちます。しかし、遡れば、製造業のROEは、2002年3月期の△0.18%を底に毎年上昇を続け、前期(2008年3月期)には、10%目前に迫っていたのです。
景気の先行きは不透明ですが、固定費の削減が進んでいるので、2010年3月期の収益性指標は、はっきりとした回復が期待できるでしょう。
2) ROAは、2−3%前後の水準に
前期は5−7%だったものが、製造業は1%台前半、非製造業でも3%台後半に低下しました。
3) 総資産回転率は、ほぼ1.0回
製造業と非製造業の差はわずかです。製造業がやや低いものの、非製造業にも設備型の産業が多いので、平均すると製造業とほとんど差がありません。
4) 自己資本比率は、約30−40%
製造業と非製造業に10%ポイント近い差(非製造業が低い)があります。いずれも、前期よりやや低下しています。
《データ抜粋》
_2009年3月期___全産業_____製造業____非製造業_
◇ROE 0.10% △2.86% 5.05%
前期 [9.31%] [9.63%] [8.75%]
◇ROA 2.36% 1.28% 3.72%
前期 [6.07%] [6.85%] [5.04%]
◇売上高営業利益率 3.11% 2.07% 4.37%
前期 [6.06%] [6.77%] [5.13%]
◇総資産回転率 0.97回 0.95回 1.00回
◇自己資本比率 34.54% 38.52% 29.68%
前期[36.59%][41.24%][30.51%]
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※ROEは「自己資本当期純利益率」、ROEは「総資産経常利益率」です。
※総資産回転率は、データをもとに弊社で算出したものです。
※自己資本比率は安全性指標です。
データの詳細は、東京証券取引所のサイトをご覧ください。
◇http://www.tse.or.jp/market/data/examination/tanshin/index.html
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