« 2009年11月 | トップページ | 2010年1月 »

2009年12月

2009年12月30日 (水)

えぐれ笹島
















From Evernote:



えぐれ笹島




12月30日。今は帰省に向かう新幹線の中。朝、日経新聞を読んでいて目に涙が溢れかかった。


ご存知のように日経の最終ページ、一般紙のテレビ欄は文化欄で、連載小説や「私の履歴書」などがある。私も一面記事のあとはつい、ひっくり返して小説を読むことが多い。

そのページ中央には、どういうサイクルか分からないが、各地で活躍する全国区では無名に近い人が、その活動を自ら語る記事がよく掲載される。


今朝登場したのが、えぐれ笹島さん。彼女はささやかな幸せを損なう出来事に何度か見舞われながら、今はホームレス、日雇い労働者の人たちのために、炊き出しの場に出向いてウクレレで替え歌を唱う。

決してラクではない自分の人生と戦いながら、他人を励ます歌をうたい、自身も70歳までにメジャーデビューを目指すという。

その話の一体どこに揺さぶられたのかはわからない。その生き方に励まされるような気がした。


この欄には、面白いことやってる人がいるなぁ、と思うことも多く、取材力の高さに感心させられる。個人的には日経を総合紙たらしめているのは、この記事のレベルの高さだとさえ思っている。




| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年12月28日 (月)

本年もお世話になり、ありがとうございました。

今朝は電車が少し空いていましたね。もうお休みの方もいらっしゃるようです。1,2割少ないだけだと思うのですが、車内はずいぶん空いているように感じます。

弊社は、本日が年内最終営業日。(もう一仕事残ってます。(^_^;) )

本年も、多くの方にお世話になりました。
ありがとうございます。

明くる年は、1月4日(月)から営業開始です。

どうぞよろしくお願いいたします。

朝尾

※前回の記事の続きは、また次の機会に。できれば年内に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年12月26日 (土)

コンテンツorコミュニケーション

「コンテンツorデリバリー/プレゼンテーション」と言ってもいいし、「中身か伝え方か」でもいいだろう。あまり厳密な話ではない。例えば、文字にする行為はコンテンツ(作成)になることもあれば、コミュニケーション(その表現)になることもある。

いずれにせよ、これらの2つは切り離せない。しかし、どちらか一方が得意、あるいは好きという人が多いのではないだろうか?
仕事上でも分業していることが多い。開発/製造と営業/広告のように。


内輪の話になって恐縮だが、大きな組織に勤める家族がときどきこぼす。勤め先にコミュニケーションが上手でうまく立ち回る人がいるというのだ。はっきりと言わないものの「実際に仕事をしているのは自分なのに」というニュアンスが伝わってくる。当人は明らかにコンテンツ派である。

私自身コンテンツ側の人間なので気持ちはよくわかる。(ので、一応相槌は打っておくのだが)さすがに何年も分業に頼って仕事をしていると、それがコンテンツ派の言い分でしかないこともわかる。コミュニケーションがなければ、コミュニケーションが得意な人がいなければ、コンテンツは海に沈んだ宝物以上のものにならない。コンテンツ派はそれがわかっていない。

私の仕事について言うと、いくら良い「研修」という商品(コンテンツ)があっても、お客様となる企業に紹介して売る(コミュニケーション)人がいなければ価値がない。ここで営業担当の人を持ち上げるつもりはないのだけれど、この2つは両輪であってどちらがエライということはない、ということだ。(実際にはさまざまな力関係があるのは否定しない。ちなみに「研修」にはデリバリーが伴うけれど、ここではコンテンツの一部として扱っている。こういう細かいところが気になるのは、私がコンテンツ派の証拠でもある。)


さて、この2つを分ける視点は別段新しいものではないし、そのことを言いたかったわけでもないのだけれど、ちょっと長くなってしまったので、今日はここまで。続きは・・・あるかな?(笑)

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年12月18日 (金)

相次いだ大規模な増資

今年は、業績の悪化で自己資本が減少したことなどを背景に、大規模な増資を行った上場企業が多かったですね。

12月17日付の日経新聞によると、4月以降に公募増資をした主な事業会社は以下の通り。有名な会社がずらり。しかも調達額1千億以上が5社も。この8社だけで1兆円を超える。

大規模な増資は株価の下落を招きやすいので、株式市場の低迷の一因になる。別の日の日経の記事に「3D不況」という表現があり、「D」の1つが「Dilution(希薄化)」だった。ちなみに他の2つは「Deflation(デフレ)」
と「DPJ(民主党)」。

------------------------------
■2009年4月以降の主な公募増資

企業名  調達額(億円) 自己資本比率(%) 希薄化率(%)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
エルピーダ    633     17.3     38.8
日本郵船   1,080     26.3     34.7
東京建物     287     23.2     32.6
日立製作所  2,507     11.2     32.4
東芝     2,987      8.2     27.7
全日空    1,392     18.3     27.6
NEC    1,155     20.9     26.5
三井化学     407     29.4     26.0
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
・自己資本比率は、増資前の直近期末の値
------------------------------
■出所: 日経新聞 2009/12/17付「激動財務(2)」(一部変更)


この順序は「希薄化率」の高い順。「希薄化率」は、増資で新たに発行される株式数の、すでに発行済みの株式数に対する割合を指す。既存の株主にとっては、新たに株式が発行される分、自分の株式の割合が低下するので、高い希薄化率は歓迎できない。

例)総株式数100株、希薄化率25%の場合、総株式数が125株になるので、元の100株の価値は 100/125=80% になる。つまり20%低下。

それでも企業(経営者)側が大規模な増資をする理由としては,
1)成長のための投資資金が必要、
2)財務の安定性を高めたい、
が、挙げられる。(ほかに提携などで新たな大株主を迎えるケースもある。)

でも、「自己資本比率」が20%を割る(→低い)会社は、2)の理由が大きいとみてよいだろう。


【用語などの解説】

「増資」は新たに株式を発行して「資本金」などを増やすこと(より正確には「資本金など」)。そのぶん「純資産」が増える(もちろん同時に「資産」のキャッシュが増える)。

「純資産」が増えると、ほぼ「純資産」に相当する「自己資本」が増えるので「自己資本比率」が高まる。「自己資本比率」は「自己資本」の「総資本=総資産」に対する割合。値が低いと資本の調達構造が不安定で「安全性」が低いと見られる。上場企業の平均は30〜40%ぐらい。


※ちなみに上のリストは、「公募増資」なので、「増資」額全体とは限らない。(ほかに「第三者割当増資」などがある)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年12月 3日 (木)

消化仕入れ

国際会計基準が導入されると、売上高の計上基準が変わります。
(日経新聞がその記事を連載しています。)

売上計上基準が変わる1つが「消化仕入」。

百貨店などの売り場にある商品で、百貨店が所有せず、取引先のメーカーや卸側が所有しているものがある。これらの商品は、売れてから百貨店が仕入れる。売れ残ったときにはメーカーなどに返される。これは仕入れてないので「返品」ではない。

国際会計基準は売上高の計上基準が厳しく、このような消化仕入は売上高として認められない。もう少していねいに言うと、販売金額全体が売上高とはならず、仕入金額と販売金額の差額だけが売上高となる。つまり、販売手数料収入。

百貨店の売上高の7割が消化仕入とされ、国際会計基準が導入されると店・会社の売上高が激減する。
三越日本橋本店の場合、売上高が2500億円から1200億円に減るのだそうだ(2009年3月期の推計)。

数年前、大手商社の売上高が激減した。米国会計基準の売上高計上基準が厳しくなったからだったと思う。商社も実質的に手数料ビジネスの商品について売上高を計上していたが、それをやめることになった。同じことが小売業に起こる。こりゃ大変!

−−−

就職して西友の店舗で働き始めたころ、「消化先」という言葉に初めて出会いました。店内で消化仕入をしている売場、インショップを指すものです。今の仕事ではほとんど使わない言葉なので、新聞記事を見て、お店にいたころ(20年ぐらい前!)を思い出しました。

◆参照記事
2009/12/1 日経新聞 投資・財務1面 「売り上げが変わる  国際会計基準の波紋 (1)在庫リスクの有無で激変」

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2009年11月 | トップページ | 2010年1月 »