2010年3月期 上場企業の業績・概要
日経新聞の集計によると、2010年3月期の上場企業の業績は金融を除く全産業ベースで、
・売上高が前期比11%の減少
に対し
・経常利益が前期比24%の増加
(売上高経常利益率は 3.7%)
・最終利益(純利益)が24倍 (約3千億から約7兆円へ)の増加
という結果でした。
減収・増益という結果は、過去最大とされる、年間65兆円(!)のコストの賜物です。
この金額は、おおむね売上高の15%に相当します。
(正確な整合性のある数字ではありませんが、売上が11%減って、経常利益率4%を確保したわけですから、概算ではつじつまが合います。)
しかしながら、資本面での収益性を見ると、
・ROA(総資産経常利益率)は前期比0.7ポイント改善の 3.0%
にとどまっています。
改善幅が小さかった理由は、売上高経常利益率は改善したものの、総資産回転率が悪化したことによるとされています。
《 ROA = 売上高経常利益率 × 総資産回転率 》
また、安全性指標である
・自己資本比率は、前期比1.3ポイント上昇の35.9%
となり、資本構造の安定性が回復しました。
これは、昨年度相次いだ大型の増資による自己資本の増加と、借入金などの有利子負債の圧縮(前期比6兆円の減少)によるものとされます。
※上記の数字は、集計のペースが一部異なるものが混在しています。ご了承ください。
・いずれも日経集計の全国上場3月本決算会社(金融、新興3市場などを除く)、原則として連結
・売上高、経常利益、最終利益の数字: 1560社、2010/05/21付記事
・コスト削減65兆円: 1481社、2010/05/26付記事
・ROA, 自己資本比率の数字: 1761社、2010/05/29付記事
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