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2010年8月

2010年8月19日 (木)

どうする吉野家

※ この記事は8月に投稿しようとしてうまくいかなかったものを、11月5日に再度投稿し直したものです。内容は投稿しそこなったときのまま。
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お盆前、仕事の帰りが遅くなって、ちょくちょく吉野家に寄った。


最近のお気に入りメニューは、お新香と味噌汁が付く牛丼Bセット。これを、栄養バランス向上のために、豚汁やけんちん汁にアップグレードしたりする。豚汁にすると600円。
牛丼は並のつゆだく。

新聞などで見ると、吉野家は苦戦している。松屋とすき家の価格攻勢に押されているらしい。

豪州産の肉を使う二社に対して、米国産にこだわる吉野家はコスト面で不利だ(米国産は高い)という。そのせいで、値引きキャンペーンに追随できないでいる。

そういう情報を背景に見ると、店の混み具合も心なしかさみしい。

さて、吉野家はこの危機をどう乗り越えるのか?
安部社長続投のまま乗り切れるのか、それとも交代して対処することになるのか。その点に注目している。


戦略的には、先の競合二社の挟み撃ちに遭っている状況にあり、思い切った基軸を打ち出さないかぎり勝つことは難しい。

松屋は、牛丼を中核にしながらも各種定食を揃えて、「選べる」ことをセールスポイントにしてきた。そのため、多品種少量生産に対応するための店舗のオペレーション力が高い。

すき家は牛丼のバラエティを充実させている。ややマニアックなほどで、青ネギやチーズといったトッピングには、他社にない商品開発力が感じられる。

これら縦横二方向のメニューバラエティ化に挟まれて、取るべき戦略の方向性を見失っているように見える。

吉野家の強みは牛丼そのものである。牛丼の味にこだわり、磨きをかけてきた。BSE問題の時には販売停止までした。過去に、タレの品質を落として業績を悪化させてしまった経験が、味を守ることへのこだわりの背景にあるようだ。

しかし、今はそれが弱みになっている。そう考えると、過去の危機を牛丼の味へのこだわりで乗り越えた経験こそ、思い切った変革に対する足かせである。


安部社長は成功体験を脱ぎ捨てて、変革に成功するのだろうか。成功した
ら、名経営者以上の名声を受けることになる。

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