被災地ボランティアツアー
先週の水曜(10/26)深夜から金曜夜にかけて、東北の被災地支援ボランティアツアーに参加してきました。
とはいえ、二日半のツアーのうち支援活動は半日だけ。夜は温泉のホテルに泊まり、翌日は午前中、中尊寺などの観光をしてから帰路に着くという、比較的「ゆるめ」の日程。
支援活動先は岩手県陸前高田市。津波の被害が最も甚だしかったところ。一本だけ残った松の木でも知られる。私たちのツアー一行は、市の中心地から少し離れた半島の広田町を担当した。仕事は、地面をショベルで掘って、石やがれき、釘などを取り除く作業。
辺りは湾内の防潮堤の内側だが、津波をかぶったために建物はほぼ残っていない。すでにがれきは片付けられ整地されているので、だだっ広い。個人の私有地だが、大部分を公園として市に寄贈するという。
しかし、広い土地の中で、われわれが手を付けられる範囲はごくわずか。しかも、土を掘り返そうにも、すぐにカツンと石ころにぶつかって、ショベルがうまく土に刺さらない。
大した成果も出ないうちに次の作業に移る。15〜20m四方ほどのブロックだけは畑として残すらしく、そこの土を「ふるい」にかけて石などを取り除く。
正味4時間足らずの作業だが、ツアー一行約35名が取り組んでも、大した広さをカバーできない。「微力」という言葉が謙遜でなくそのまま当てはまり、むしろ無力感の方が強い。
たったそれだけの「支援ボランティア活動」だったが、それでも参加した甲斐はあったと思う。役に立ったという実感や何かを成し遂げた達成感のようなものはない。素人が数時間作業をしたところで、必要とされる膨大な作業の中では本当に微々たるものに過ぎない。そのことがよくわかった。
ツアーの添乗員さんには、予め「微力」でしかないと言われていた。同時に、地元の人にとっては、ボランティアに人が来てくれること自体が心の支えになるのだとも。実際、地元の人にはボランティアセンターの人ぐらいしか会わないのだけれど、その言葉を信じて、こちらの気持ちの支えにする。それがなければ自己満足で終わってしまいそうなのだ。
◆参加したツアーはこちら
http://www.kosokubus.jp/rosen/volunteer1_rikuzentakada.html
※平日出発だったせいか、約35名の参加者は男女比半々ほどで、年代もあまり偏りく、下は高校生(米国留学終了後)から上は70歳前後と思しき人まで幅広かった。
※ちなみに参加する場合、案内に記載されている持ち物は一通り揃えるべきです(どんな作業をするのかは事前に案内されません)。また、私が参加した日は、季節だけでなく天候も良かったですが、今後寒くなると防寒が重要と思われます。
◆小さな子どもがいる身で、ただでさえ家族や周りの人の力を借りないと生活が回りません。そんななか出かけるのは、ある種のわがままでしかありませんが、気持ちは代表して行ってきたつもりです。
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コメント
ボランティアご苦労様でした!
気仙沼でボランティアしている知人からの話です。
当初地元の人は、被災地の写真をパチパチととって去って行く人達を見て、不快感を感じることが正直あったけど、今は違う。来てもらうだけで嬉しい。そして、帰ってから見たものをその地で周りに伝えて欲しい。私達が一番悲しいのは、みんなから忘れさられることなんです。
行かれたことは、とても意味あることだったと思います。
ブログ拝見出来て良かったです。
投稿: コタカアイコ | 2011年12月23日 (金) 00時13分
コメントありがとうございました!
(たいへん間が空いてしまい、失礼しました。)
忘れないこと。
その意味では、一度行ってそれでおしまいではなく、
また訪ねたいと思います。
投稿: asaonaota | 2012年2月 1日 (水) 22時53分