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2015年4月

2015年4月15日 (水)

「学びを深めるしかけ」を埋め込む

「政治家の質が低いのは、それを選んだ国民の質が低いということだ」という話になることがある。否定しにくいので、そこで議論がおしまいになってしまうことが多い。

しかし、そういう関係があるなら、国民の質を高める必要がある。どうすればよいか?
人間は経験から学んで成長・成熟できる。
それを集団に当てはめると、組織や社会も経験から学んで成長・成熟できる。
政治家を選ぶ機会、具体的には選挙、は一生に何度もあるし、学習が集団に受け継がれていくなら、何世代も成長・成熟を重ねていくことができる。 そうすると、選挙を重ねるごとに国民の質が高まっていくことが可能なはずだ。
そうなっているように感じられないなら、あるいは質の向上がわずかすぎるなら、「学びを深めるしかけ」を埋め込むのがよいのではないだろうか?
選挙制度やその周辺に、よりよい政治家を選ぶための「学びを深めるしかけ」を埋め込むのだ。
現時点で良いアイデアがあるわけではないが、「しかけ」はそんなに難しいことではない。
すでに行われている様々な取り組みの中にも「学びを深めるしかけ」になっているものもある。例えば「高校生による模擬投票」も当てはまるだろう。
選挙での投票の義務化も「学びを深めるしかけ」と考えると面白い。例えば、「ぜひこの人に」と思う候補者がいないので棄権していた人が、どうせ投票しなければならないなら、白票でなく「よりまし」な候補者を選ぼう、と情報収集をするなら、それは学習と言える。投票の義務化が学習を促すわけだ。
もっと学びを積み重ねる方法まで考えていく必要がありそうだが、いずれにせよ「学びを深めるしかけ」を制度や社会習慣に埋め込んでいくことが大切だと思う。

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