弊社の経営理念は「働くことの意義を高める」というものですが、これとは別にキャッチフレーズ的に掲げているのが、「オープンな組織&エンパワーされた社員」です。今日はそのお話を。
「オープンな組織」は「働くことの意義を高める」ためのキーになる条件の一つだと考えています。定義しようとは思っていませんが、
・組織が内部に対して開かれている面と、
・外部に対して開かれている面
の両方があると思います。
内部の面では、例えば、業績情報を従業員に開示して参加(意識)を高める
「オープンブック」というマネジメント手法があるのですが、これは一つのオープンな組織の一つのあり方と言えるでしょう。(※1)
実際の「オープンブック・マネジメント」は企業によって様々な形態をとりますが、有名なところでは京セラのアメーバ経営もそれが核になった経営手法だと言えます。(※2)
最近の新聞で見つけたのは、ハマキョウレックスという物流の会社です。(※3)この会社のことは実はよく知りませんが、記事によると、全国57ヵ所の物流センターで「収支日計表」と呼ぶ簡単な損益計算書を作成し、「現場がリアルタイムで日々の損益を把握することで、機動的な費用削減に成功している」のだそうです。パート従業員も収支日計表の情報を共有しているとあります。
こんな風に、会社全体の決算情報を開示するというより、現場に近い組織単位で、しかも日次などの短い期間での開示のほうが意味があります。当事者にすばやい意思決定を促すことができるからです。
オープンブック・マネジメントは、単なるブック(帳簿)の開示ではありません。それにもとづく意思決定とアクションを望むわけですから、受け手である現場の従業員がそれを読んで判断できるようにすること、決定して実行できるようにすることが重要です。つまり教育と権限付与をセットにすることです。
そう、もうお気づきですね。この部分が「エンパワーされた社員」です。エンパワーは、
・知識や技能などを高める教育などをする面と
・決定、実行の権限を付与する面
の両方があると思います。
あなたの会社組織はオープンですか? どんなところがオープンでしょう?
あなたはエンパワーされていますか?(またはエンパワーしていますか?)
どんなエンパワーをされて(して)いるでしょう?
※1: オープンブック・マネジメントを紹介した本:
・ジョン・ケース「オープンブック・マネジメント」2001年10月(原著1995年)
・ジャック・スタック「グレートゲーム・オブ・ビジネス」2002年6月(原著1992年)
※新訳版「その仕事は利益につながっていますか?――経営数字の「見える化」が社員を変える」2009年1月
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※2:アメーバ経営についての本:
・稲盛和夫「アメーバ経営」2006年9月
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※3:日経新聞、2009/03/04付、投資・財務面「逆風下の健闘企業⑤ ハマキョウレックス 現場で毎日の損益を把握」
・ハマキョウレックスの会社ウェブサイト: http://www.hamakyorex.co.jp/index.html
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